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「Box Canvas」が仮想ホワイトボードで目指すコラボレーションの未来の姿【第 26 回BJCC Meetup! 開催レポート】

 2023.05.29  BJCC

第26回 BJCC Meetup! 開催レポート:「Box Canvas」が仮想ホワイトボードで目指すコラボレーションの未来の姿01

便利で効率的なデジタルワークスペースの在り方を考え、学び、実践していく組織のためのコミュニティ「Box Japan Cloud Connections」(BJCC)では、さまざまなテーマについて学ぶ勉強会「BJCC Meetup!」を開催しています。2023年4月27日には、その第26回となる「Box Canvasに触れてみよう!」が、Box Japanオフィスで開催されました。

これからのコラボレーションの形を「Box Canvas」で考える

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2020年初頭からのコロナ禍にあって、BJCC Meetup!は長らくオンラインイベントとして開催されてきましたが、今回は久々に、参加者同士が顔を合わせるリアルイベント形式となりました。2019年末の第5回以来、実に約3年ぶりとなります。イベントの冒頭で挨拶を行った、BJCCコミュニティリーダーの原田修平氏の口から、このことが告げられると、会場に集まったイベント参加者からは、大きな拍手が起こりました。

記念すべき第26回のテーマは「Box Canvasに触れてみよう!」。Boxが正式リリースしたばかり(以下の関連内容を参照)の、新しい仮想ホワイトボードツールBox Canvasについて、Box Japanのプロダクトローカリゼーションマネージャー兼リージョンプロダクトマネージャーである
寺本敬一氏が、実際の利用方法や、プロダクトが目指している方向性などを紹介しました。

関連内容はこちら

Box Canvasの段階的リリース

仮想ホワイトボードは仕事の中でどう活用できる?

寺本氏は、Box Japanで、日本における製品ローンチや、ユーザーに対するニーズのヒアリングなどを担当しています。担当製品としては、主にセキュリティ、ガバナンス領域のBox Shield, Box Governance, Box Zonesなどがあり、そこへ新たにBox Canvasが加わりました。

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Box Canvasは、Boxユーザーが利用できる仮想ホワイトボードです。Boxというと、一般的に文書や画像、音声、動画といったコンテンツを保存・管理し、関係者間で共有できるコンテンツクラウドとして活用されています。Box Canvasでは、Box上に複数のユーザーで閲覧、編集できるホワイトボードが作成され、それぞれに絵や文字、図などを自由に書き込むことができます。

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Box Canvasでは、基本図形や矢印、色つきの付箋などが数クリックで挿入できるほか、ローカルにある画像ファイルなどもドラッグ&ドロップで簡単に追加できます。また、「組織図」「マインドマップ」「カスタマージャーニーマップ」「SWOT分析」といった、用途別のテンプレートが多数用意されている点も特長となっており、チームでのブレインストーミングをはじめとする共同作業を、実際のホワイトボードを使うのと同じような感覚で行えます。なお、リリース時点では、作成できるホワイトボードの大きさや数、データ容量に制限は設けられていません。

オンラインでコラボレーションできる仮想ホワイトボードツール自体は、既に数多く存在します。寺本氏は仮想ホワイトボードというツールの存在価値について、改めて考えたと言います。

「仮想ホワイトボードには、マインドマップやフローチャートを作成しながら、各自の持つアイデアや情報を視覚的に共有し、より情報漏れの少ないコミュニケーションを実現するツール、という印象がありました。しかし、実際に仕事で活用しているユーザーにヒアリングした結果、もっと多様な使われ方をしていることが分かりました」(寺本氏)

実例としては、週次の振り返り、プロジェクトのタスク管理、資料作成などに使っているケースがあったといいます。これらのユースケースは、仮想ホワイトボードが単なるコミュニケーション支援に留まらず、成果物を生み出すための情報収集、ディスカッション、情報整理、資料作成、共有といった一連のプロセスにも役立つことを示しています。

「最終的な成果物は、作業のプロセスと合わせて仮想ホワイトボード上で共有されます。すべての情報が1枚のボードに集まっていることで、作業に関わったメンバーだけでなく、マネージャーやチームに新しく加わったメンバーなども、容易に検討の経緯や結果を見直せます。これはホワイトボードならではのメリットです」(寺本氏)

たとえば、起案書や提案書の作成やイベント企画などの場面を考えた場合、最終的な資料作成はPowerPointのようなアプリを使って行うことが多いかもしれませんが、そこに至るまでの目的の整理、情報収集、骨子作成、決定事項の合意、タスクの作成、進捗管理といった各工程については、「仮想ホワイトボード上で実現できるのではないかという感触があった」といいます。

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こうしたプロセスをBox Canvas上で進められるようになると、Boxの使い方も、これまでとは少し変わってくるはずです。寺本氏は「従来のように、はじめにBox上にプロジェクトのフォルダを作り、そこに資料を保存して共有するという形ではなく、まずホワイトボードを作り、その上で情報を集約したり、協議したりしながら、最終的な成果物をまとめていく、という形式に変わる可能性もある」としました。

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ただし、いくつかの課題も考えられます。仮想ホワイトボードでは、1枚のボード上に多数のコンテンツが集約されるため、案件ごとやイベントごとといった単位でボードを次々と作成していると、コンテンツがボード単位で孤立する「サイロ化」を招き、結果的に情報の一覧性や再利用性が低下する恐れがあります。

また、ボード上に収集される情報のガバナンスも課題です。例えば、調査機関によるレポートや顧客ヒアリングの結果などは、社外秘として公開範囲が適切に管理されるべきでしょう。仮想ホワイトボードを本格的に業務で活用していくためには、ツール側、ユーザー側の双方で、こうした課題への対処法を考えていく必要がありそうです。

生まれたばかりのBox Canvasが目指す世界

こうした背景から、Box Canvasは「メンバーとのビジュアルコラボレーションを通して、アイデアの創出から共有までを支援するキャンバス」であり、その中で扱われる情報は、「Boxのセキュリティ・ガバナンス機能(Box Shield、Box Governance、Box Zones、Box KeySafeなど)によって保護される」という環境を目指していくことになるだろうと寺本氏は言います。

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寺本氏はここで、BoxがイメージしているBox Canvasの将来的な方向性を、より具体的に示した5分ほどのビデオを紹介しました。ある大学の総務部門で、業務プロセス改革プロジェクトにBox Canvasを活用する仮想事例となっています。

このビデオでは、プロジェクトのメンバーが、Box Canvas上に資料とアイデアを集め、テンプレートを活用しながら情報を分析し、最終的な改革案をまとめ上げていく過程が示されています。ただし、Box Canvaに現時点で実装されている機能だけでは実現できない内容も含まれており「あくまでも、Box Canvasが将来的に目指しているコラボレーションの未来像と捉えてほしい」(寺本氏)とのことです。

現時点のBox Canvasはまだ、基本機能の強化を優先して開発を進めている段階だといいます。今回のイベントについて、寺本氏は「Box Canvasを皆さんに知ってもらうと同時に、“仕事の中で使うためには、こんな機能が必要”、“ここを改善してほしい”といったリアルな意見をフィードバックしてもらう機会にしたい」としました。

なお、Box Japan社内では、現状のBox Canvasを営業資料の骨子作成に向けたブレーンストーミング、また新入社員ウェルカムランチにおける、リモートメンバーも含めたリアルタイムコミュニケーション」といった形で使っているそうです。

「資料作成に関しては、全体の情報を視覚化することで、全体の構成や粒度をチェックしながらアイデア出しをできる点が便利です。また、イメージを共有しながらコメントできるので、会話がスムーズになり、メンバー間での認識のズレも少ないと感じます。ウェルカムランチは、これまで司会者と新入社員との対話が中心で、リモートメンバーはテキストチャットで参加する形式でしたが、リモートメンバーが一斉にBox Canvasへ発言を書き込めるようになって、盛り上がりが増したように思います。仕事とは直接関係ない、趣味や社内の部活動に関する書き込みなどもしやすくなり、新入社員の側からも“みんなが自分に関心を持ってくれていると感じた”という感想が聞けました」(寺本氏)

Box Canvasを使ってみる

イベントの後半は、Box Canvasを実際に試しながらのセッションとなりました。寺本氏から出された最初のテーマは「仮想ホワイトボードが使えそうな業務、ユースケースは?」と「ドキュメントの共同編集ができるBox Notesと、仮想ホワイトボードをどう使い分ける?」というものです。参加者は5~6名のチームで話し合いながら、出てきた意見をBox Canvasに集約していきます。

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「資料の共有・資料同士の関連性などが視覚的に表現できる点が良い」
「文字情報はNotes、それ以外はCanvasに入れる形で使い分けられないか?」
「用意されているテンプレートがいろいろあるので、アイデア出しや競合分析などははかどりそう」

意見の書き込まれた付箋が、次々とホワイトボード上に貼られていきます。ある程度、出そろった時点で、寺本氏からは「そのユースケースを実現するために、Box Canvasに必要だと思うこと、機能を挙げてください」という新しいお題が出されました。参加者も徐々に使い方をマスターし、ホワイトボードがあっという間に付箋で埋まっていきます。

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「付箋や図形の整列機能がほしい」
「匿名のコメントができたり、付箋のリードオンリー設定ができたりすると便利そう」
「内容をエクスポートしたい」
「Box Notesと連携できたほうがいい」

……などなど、短時間で多くの要望が出てきました。寺本氏によるといくつかのトピックについては、既に開発チームへ要望が出され、実装が検討されているそうです。

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寺本氏は「今日頂いた意見は、私が日本の製品担当として本社に伝えます。未熟な部分も残っているBox Canvasですが、みなさんからのフィードバックを武器にアプローチし、より使いやすいツールへの進化を促したいと思います」と述べて、セッションを終えました。未熟であるということは、それだけ、この先の伸び代も大きいということ。一元集約されたコンテンツを使い倒し、コラボレーションの質を上げていく取り組みとして、Box Canvasがどのように進化していくのか、目が離せません。

セッション終了後には、会場で軽食を交えた懇親会が催されました。この3年ほどで、オンラインイベントも一般的になったように感じますが、参加者が直接顔を合わせて会話できるリアルイベントには、やはりそこでしか味わえない、特別な体験があるように思います。今後も、BJCCではさまざまなテーマでイベントを開催していく予定です。いち早く情報を知りたい方は、ぜひコミュニティに参加し、BJCCのSlackチャンネルをチェックしてみてください。

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